超スマホ級タイトル(色んな意味で)
懐中電灯のわずかな光を頼りに暗闇の病院を探索するホラーゲーム。とにかく病院内は薄暗いので、明るい所に出ると心底ホッとする。
自分の体力より懐中電灯の残量を気にしないといけないゲームなんて初めて。加えて高グラフィック負荷からiPhoneのバッテリー残量も気にしないといけないという(笑)
グラフィックは文句なしに現時点でスマホ最高峰。特に目を引くのが、懐中電灯で照らした際に対象物の背後に大きく映し出されるリアルな影の表現。
円型ぼかしや光源・ノイズ・汚しフィルターなど、スマホゲーでは見慣れない重いグラフィック処理がなされており、全部オンにしてもiPhone6ならAvr30fpsは出るので快適にプレイできる。
小さい画面でやるのが勿体無く感じるくらい、細かなオブジェクトまで作り込んであってビビる。
サイレントヒルをまんま短編にした感じで、戦闘システムなどゲーム体験に新鮮味はないものの、精神病院でのきな臭い人体実験などSHファンならニヤリとできるはず(開発者はSH2のファンらしい)。
上手くコントロールされた敵の出現頻度や、適度にチャレンジ意欲が湧いてくるレベルデザインなど、さすが5年かけて作ったのは伊達じゃなかった。
チェックポイント制ではなく、セーブ回数が限定されるので気軽にプレイは出来ないのはスマホゲーとして見るとマイナス。スマホで家庭用ゲームに近い体験を求めるならアリ。
難点は背中にしがみついてくる敵がかなり厄介で、iPhoneを狂ったように何度もシェイクして振りほどいたと思ったら、再び抱きつかれるのは発狂もの(アプデで改善されるとのこと)
物語の進展に合わせて、何かを必死に主人公に訴えかけようとするマネキンの大群が、おぞましくもあり愛おしくもあり異様な存在感を放っている。
時に行く手を遮り、時に進むべき道を示してくれる彼らの舞台装置としての存在は、異常な精神状態に陥った誰かの心の葛藤を暗示しているのかもしれない。
コケフモさん about
Forgotten Memories, v1.0.1